天然木ウッドデッキと樹脂ウッドデッキをどちらにしようかと悩まれているお客様には天然木なら間違いなくウリンをお勧めしております。
樹脂ウッドデッキに関してはメーカーは違っても商品自体の性能が大幅に変わることはないのでデザインや色で選んで頂いても問題はないでしょう。天然木に関しては木の質によってかなりの差がある為、私は断然ウリンです。
ウリンは、耐久性、耐候性ともに高く、ウッドデッキ材に最適な木材です。
塗装をしなくても、ほとんど腐らず、メンテナンスの必要もないため人気があり、いろんな場所で使われています。
ウリンは、ウッドデッキ材としては一番おすすめですが、いくつか気になるデメリットもありますので、ここで取り上げておきます。
ウリンのデメリット・・・加工
ウリン材は木の密度が高く硬いため、加工が難しいことがあります。普通のノコギリで簡単に切ることはできず、専用の高硬度の道具を用意する必要があります。
通常の木材とは違うため、プロの大工さんでも苦労します。一般の人が日曜大工でウッドデッキ材として利用するとなると、加工にかなりの時間がかかります。
また、重さも水に沈むくらいの重量が有りますので、ウッドデッキ材として加工するときだけでなく、運搬するときも大変です。
ちなみに、大半の木材は水に浮きますので、ウリンがいかに重いかがわかりますね。
ウリンのデメリット・・・汚れ
ウリン材には、ポリフェノールが含まれているため、雨風によってこのポリフェノールが染み出てきて、ウッドデッキの周りや下地の汚れの原因に、なることがあります。
ポリフェノール自体は、抗菌作用がありバクテリアやシロアリから、ウリンを守る役割がありますが、一方でポリフェノールが溶け出すことによる、汚れや色落ちがあることも、覚えておきましょう。
しかし、3カ月ほどすれば、ポリフェノールを含む樹液が出てしまうので、その後はウッドデッキ材に、大きく目立つような汚れは少なくなってくるでしょう。
汚れが付いたところは、デッキブラシで水洗いすると、ある程度汚れが落ちますし、特にひどいところは、キッチンハイターなどの洗剤を使えば、きれいになりますので、そう気にすることはないでしょう。
どうしても汚れを出したくないときは、ウリンの木口に保護剤や撥水剤を塗っておくと、ウッドデッキ材の汚れを防ぐことができます。
ウリンのデメリット・・・価格
ウリン材は、密度の高い木材のため、成長するまでにはかなりの時間がかるため、在庫が少ないことがあります。
(実際、原産地のボルネオ島では、成長前のウリンを伐採するのは制限されています。)
このため、他のウッドデッキ材に比べると、価格はやや高めになっている場合があります。
ただ、ポリフェノールのおかげで、防腐のための塗装がいりませんし、耐久性が高いので、トータルでみると大きな差額には、ならないはずです。
ウリンのデメリット・・・木材の規格
ウリン材の原木は、直径50cm~60cmの小ぶりなものが多いため、ソリや曲がりが起きやすく、角材15cm、長さ4mを超える製品が少なくなっています。
また、乾燥させるためには、かなりの時間がかかり、未乾燥のままで販売されることが多くなっています。ウッドデッキとして施工した後で、自然に乾燥して、寸法にズレが生じてくることもあります。